牛頭馬頭

キッチンドランカーのほろ酔いレシピ帖

冷麺とテールスープを作った話

ナムル、キムチ、クッパ、ビビンバ、スープにサラダに白飯。

焼肉屋はサイドメニューが楽しい。(もちろん肉もビールも楽しい)

自分は冷麺とテールスープが好きなのであれば必ず注文する。

 

最近だと近所の焼肉屋で食べた冷麺がうまかった。

盛岡冷麺をもとにアレンジされたものでテールスープをベースに昆布と和だしで割ったと思われるスープで甘さは控えめ。

麺は白い細ストレート麺であの独自のぷりっとしたゴムのような歯ごたえのある食感。


テールスープは呼んで字のごとく「牛のしっぽ」を長時間煮込んで塩胡椒でシンプルに味付けされたもの。

仙台の牛タン定食にもついてくるやつ。

韓国料理では「コムタン」とも呼ばれるらしい。

赤坂の一龍という店のコムタンは牛骨も一緒に煮込んでいるようで白濁していて濃厚だ。

 

テールスープにしろ冷麺にしろ重要なのはベースとなる牛スープ。

家でスープを仕込めばたくさん食べられるな~、と小学生みたいな発想でスープ作りからチャレンジしてみた。

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冷麺、牛骨ともに初めてだったので試行錯誤しながら作ったので調味料の分量はかなり適当。

なので人様に見せるためのレシピというよりは自分用の備忘録。悪しからず。


牛テールと牛骨と煮込む

今回は牛テールと牛骨の両方を使ってビシっと濃厚なスープを仕込みたい。

でもそんなものどこに売ってんだと。

近所スーパーでは見たことないしハナマサにも牛骨となると置いてなかった気がする。

 

さてどうしたものか、とググってみる。

すると新大久保にある韓国食品を扱うスーパーで取り扱っているようだ。しかも0時まで営業とな。

さすがコリアン in トーキョー。ビバ大久保。

ということで金曜の夜、会社帰りに立ち寄って買ってきた。

 

土日を使って寸胴をギュウキュウにしてグツグツ煮込むのだ。

その先に待っているのは濃厚なコムタンだ。ムフフ。

 

ということで土曜日の朝。

 

冷蔵庫で半解凍したテール1.1kg¥2100也。

本当は生の和牛テールが1kg欲しかったのだがそちらはグラム300円強。

牛のシッポに3000円も出したことが嫁さんに知れたら小言を言われることは必至。

冷凍で我慢。

 

牛骨。

どこの部位かわからないがたぶんゲンコツの端っこ。豚骨に比べるとかなりでかい。

 

こいつらを流水につけて1時間血抜きした。

本当は12時間位かけてしっかり血抜きしたほうがいいらしい。

血をしっかり抜くことでスープが臭みがなくなる。

 

血抜き後に下茹でする。水から沸騰させて15分程グツグツ。

どんどん出てくる灰汁。量がとにかく多い。

この後、湯を捨ててテールと骨についた血が固まったのを洗い流した。

テールの隙間にある血管に血が残っているので絞り出す。

 

再び水を6リットルほど入れて煮込んでいく。

酒もひと回し加えた。

 

沸騰したら灰汁が出てくるので取る。

冷麺のスープはあまり濁らせたくないので火加減は弱火~中火の間に設定。

1時間ほどして灰汁が落ち着いてきたらネギの青い部分とニンニクを4かけ、ショウガスライスを3かけ分ほど投入。

3時間ほどして水が減ってきた。

味見したがコクがなかったので昆布を30分程つけた水を1リットル程足した。

グルタミン酸でうまみを補強するのだ。

 

さらに1時間程煮込んで牛テールは一旦取り出す。

あと冷麺用には透き通った清湯スープを使いたかったので一緒に1リットルほど別鍋に移した。

 

この後、コムタン用の白湯を取ろうと思い、強火にして骨だけでさらに3時間ほど煮込んだが少し白濁した程度色が変わらなかった。 

 

後から調べてみたら牛骨は蓋をしてグツグツ煮込まないと白濁しないようだ。

さらに髄や肉の部分がスープを黒くさせてしまうので綺麗に取り除いて骨だけにして煮込むのが良いらしい。

基本ができてないなー。この反省は次回に活かそう。

とういうことで最後に蓋をして1時間程煮込んでテールスープは完成とした。

 

麺を打つ

さて冷麺といえばあのゴムっぽい食感を出すにはどうすればいいんだ?

調べるとどうやら小麦粉だけだとあの感じは出せないらしく片栗粉を加えるらしい。

小麦粉のコシ + 澱粉のプルルン感 = ゴムゴム感

ざっくりいうとこういうことか。わからんけど。

そういえば最近ONE PEACE読んでないな。

 

今回は最強力粉「ゴールデンヨット」と馬鈴薯片栗粉を50%ずつブレンドし、カンスイと塩1%、加水率40%で合わせてみることにする。

 

本来の盛岡冷麺はなんでも捏ねたあとところてんのように押し出して成形する製麺機を使うらしい。押し出す際に麺が高温になりアルファ化して固まるのだそう。

家庭用として用意するならこんな感じの製麺機がよさそうだ。

ポチっとしたいところが冷麺のためだけに購入はできないので東沢式製麺機で打ってみた。

 

製麺途中、生地がうまくまとまらずポロポロと崩れてきた。

そこで慎重に生地を重ね合わせて伸ばした(複合圧延)ところなんとかまとまった。

焦った。

多分片栗粉が多い分生地がまとまりにくくなるので加水率を50%近くまで上げて製麺後に乾燥させるのがよいかも。

そしてパスタマシーンで1.5mm幅にカット。

中華麺は熟成させるとコシが出るので木曜日の夜に打って2晩ほど寝かせておいた。

 

冷麺を仕上げる

スープを作る。

今回はテール&牛骨でとった牛スープの脂を取り除き、カツオとホタルイカのスルメを少し追加して和風感をプラス。醤油、塩、胡椒、砂糖、レモン汁を加えて味付けした。

 

さらに酢を加えるとあの独自のさっぱりしたスープになるのだが、本場の冷麺は「トンチミ」という水キムチの汁を使うらしい。

例の大久保の韓国スーパーでこのトンチミも売られていたので買ってきた。

これ、簡単にいうと甘酸っぱい大根の漬物なのだが、ほどよくニンニクや唐辛子が効いていて酒のつまみにもいい。

この汁を酢の代わりに加えて冷蔵庫で冷やした。

 

具には塩鶏を準備。

鶏ムネ肉に塩、胡椒、酒で軽く下味を付けて大葉とつぶした梅を巻いてタコ糸で縛る。

こいつをオリーブオイルと一緒にビニールに入れてお湯を張った炊飯器の保温モードで1時間ほど放置して完成。簡単。

鶏ムネは2枚あったのでもう1枚はパセリを振った。

 

麺のゆで時間は1分ほど。

ザルに開けて流水で洗い、氷水で急冷。

一口すすってみると・・・おお、あのゴムっとした食感になってる!

少し感動。

 

最後に冷やしたスープに麺を泳がせ、

ゆでたまご、青ネギ、白髪ネギ、レモンスライス、キムチをのせて完成。

 

麺はうまくいった。いい感じに冷麺してる。

 

スープは輪郭がぼんやりしてしまった。

醤油と甘さと酸味はもう少し強くてもよかった。

りんご酢を加えるレシピもあるようなので次回チャレンジしよう。

 

そしてテールスープ。

牛スープを塩、胡椒で味付けしネギを散らして、はいドーゾ。

キムチ、トンチミ、白いごはんがよく合う。

牛テールはトロトロになってて塩をつけてごはんと食べるとうまかった。

ただやっぱりスープのコクがいまいち足りなかったかなー。

 

**************

 

そして次の日。

牛は蓋をして煮込むべしと知ったので半分ほど残ったスープと牛骨をさらに3時間程火にかけてみた。

そして仕上げに牛乳とウェイパーを加えたところいい感じに白濁したスープに変身。

(残念ながら酔っぱらってしまい写真は撮り忘れた)

このドーピングにより一気にコクが増し一口飲んで唸ったことは忘れまい。

 

ウェイパー恐るべし。

 

お粗末様でした。

 

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