このところスープカレーにハマっている。
と言っても本場の北海道で食べたことはなく、都内の有名店をいくつかまわった程度の俄かファンだが。
食べ歩いて気づいたのはスープカレーってものすごく手間と時間がかかっているなーという事。
時間をかけてスープを取ったり、こだわりのスパイスを揃えてブレンドしたり、トッピングもたくさんの種類が必要だ。(野菜とか)
メニューを見ると1000円を超えることが多く、それまでは「なんか高い」というイメージがあったが、原価や人件費などのコストを考えると妥当かも、と思えるようになった。
そんな訳でスープカレーのレシピにも興味が湧いて調べていたら、スープの取り方がラーメン作りと通じるものがあるなぁ、と気付いて自分でも作ってみたくなった。
せっかく自作するなら自由に行こう。
まず、トッピングにはワンタンをのせてみたい。
カレー味にワンタンは絶対合うだろう。
スープには豚骨やもよく使われるようだが、重くならないよう鶏だけでいいかな。
親鶏でしっかり出汁をとって和だしと合わせてみたい。
丸鶏で買ってもも肉の部分をトッピングにしよう。
呑みながらネットを見ていたら親鶏を見つけたのでポチッと。
酔った勢いで注文した親鳥4羽が届いてた。わくわく。とりあえず冷蔵庫に放り込んで解凍しとこ。 pic.twitter.com/62UgoB8z28
— ポ・ペータ (@K8A) 2017年3月16日
役者は揃った。
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※今回の記事は写真が多く長めです。
■材料
分量はだいたい10人前くらい。
<カレースープ>
(スープストック ※多めにつくります)
- 水 6+2リットル
- 親鶏 3羽
- じゃがいも 3個(トッピングも兼ねる)
- 人参 2本(トッピングも兼ねる)
- 玉ねぎ 1個(トッピングも兼ねる)
- 白菜の根の部分 1/4個分
- ニンニク 3かけ
- しょうが 2かけ
- 料理酒 大さじ6
- 長ネギの青い部分 1本分
(昆布だし)
- 水 3リットル
- 昆布 大2枚
- 干ししいたけ スライスタイプ 15枚
(カレーペースト)
- 玉ねぎ 3個
- しょうが 2かけ
- ニンニク 2かけ
- トマトピューレ 100ml
- ホールスパイス
- クミンシード 2g
- カルダモン 2g
- コリアンダー 2g
- シナモン 2g
- クローブ 1g
- ローリエ 2枚
- 鷹の爪 1本
- ブラックペッパー 10粒
- カレー粉 大さじ5 ※味を見て調整
(その他調味料など)
- ナンプラー 小さじ3
- ココナッツミルク 50ml
- 醤油 大さじ2
- 乾燥バジル 適量
- イタヤ貝柱 10個くらい
- 塩 適量
- 砂糖 適量
<トッピング>
(揚げ野菜)
- しめじ 1袋
- ししとう 1パック
- ピーマン 2個
- かぼちゃスライス 1パック
- ナス 4本
(ワンタン)
- 中力粉 160g
- 片栗粉 40g
- 塩 適量
- カンスイ 適量
- 白胡椒 適量
- 長ネギ 10cm程度
- 干ししいたけ(スープを取った出汁ガラ) 適量
(チキンレッグ)
- 鳥もも 6本(スープの親鶏から取ったもの)
- 塩 大さじ1
- 胡椒 適量
- クミン 適量
- ゆで卵 人数分
<ターメリックライス>
- ご飯 5合
- ターメリック 大さじ1
- バター 大さじ2
改めて材料を書き出してみると、アホかというほど多い・・・
レシピを書いていて何だがこれは軽い気持ちで作れるものではないな、と思った。
調味料&スパイス類。
ホールスパイスは以前からちょいちょい買っていたのでシナモン以外のスパイスは家にあった。
フェネグリークとカイエンペッパーも欲しいが近所のスーパーにはない。スパイス専門店に行くしかないか。
■スープストックを作る
スープカレーのレシピを調べると人や店によって少しづつ異なるようだが、今回は、鶏ガラと野菜でスープをとり、別鍋で作っておいたカレーペーストと合わせて味を調整するというやり方で行ってみる。
今回のスープの主役は親鶏。
親鶏は卵を産み終えた鶏で一般的に若鶏に比べて旨みが強い。
一羽800gでちょっと小さめだったので今回はどーんと3羽も使う贅沢仕様だ。
鶏はカチンコチンの状態で届いたので前々日から冷蔵庫に入れて解凍しておいた。
こいつをざっと水洗いしてから解体する。
丸鶏の解体作業はいつも胸肉を取るところが難しくてつまずいてしまうが、なんとか完了。
もも肉の部分はトッピングとして使うので水気を拭いてから塩、胡椒、クミンシードを振って冷蔵庫にいったん寝かしておく。
ガラはよく洗って中に残った内臓や汚れを洗い落しておく。
寸胴に解体した鶏のもも肉以外の部位と水6リットルを入れ日にかける。なお、今回は下ゆでしない。(カレースパイスが加わるので臭みはあまり気にしなくてよいかなと)
沸騰するとアクが出てくるので取り除く。鶏から出てくる鶏油はそこまで多くなかったので取り除かずにそのままにしておいた。
アクが落ち着いてきたら料理酒、ニンニク生姜、ネギの青い部分、野菜を入れる。
人参とジャガイモを剥いた皮も投入。大根とか白菜の根っこは冷蔵庫にあったもの。
野菜から甘みを出す。キャベツとかリンゴがあったら入れてもよいと思う。
玉ねぎ、人参とジャガイモは出汁兼トッピングとしても使うのでカットしてザルに入れて投入し、煮えたら取り出しやすいようにしておく。
ジャガイモは沸騰後10分くらいで火が通るので煮崩れる前に取り出す。
人参と玉ねぎは40〜50分くらいで取り出す。
それ以外のクズ野菜も2時間くらい煮てクタッとしてきたら取り出す。
水が減ってきたら随時、別に作った昆布だしを足していく。
昆布だしは前日から水3リットルに昆布と干ししいたけをつけて水出ししておいたもの。
鶏を炊いている寸胴の水が少なくなってきたらここからすくって足していく。
少なくなってきたら昆布もスープに入れて煮る。(1時間くらいで取り出す)
なお、干ししいたけはワンタンの具に使うので取っておく。
以降は寸胴の底が焦げないよう時々混ぜながら中火で煮込んでいく。
昆布だしがなくなってからさらに水を2リットル足した。
6時間くらい煮て今回のスープストックは完成とした。
清湯と白湯の間くらいの半濁したスープになった。
ちょっと多めの分量なので余ったスープは冷凍してラーメンや水炊きに使うと良い。
■カレーペーストを作る。
スープを炊きつつ、カレーペーストを作り始める。
まずは鍋にサラダ油大さじ4程度を引いてクミン小さじ1を入れ火にかける。
シュワシュワしてきたらみじん切りの玉ねぎをたっぷり3個分投入。
強火で炒める。
パチパチ言い始めたら時々混ぜる感じ。
しっかり炒めて甘みを出す。
40分位炒めて茶色くなり鍋の底が見えるくらいまで減ったらオーケー。
原型がないくらいのベトベトの状態。
ここにニンニク・生姜をすりおろしたものとトマトピューレ100mlを加え混ぜ、火を止める。
スパイスの下準備
ホールスパイス類は事前に弱火で軽く乾煎りしミルで粉末状にする。
コーヒーミルで細かい粉状にする。この作業は手がいっぱいだったので丁度家に遊びに来た友達にやってもらった。
ローリエがちょっと残ってるが細かいことは気にしない。
この粉末スパイスを先ほどの炒めた玉葱にザバーっと。
香りが飛ばないよう火を止めた状態で混ぜこむ。
スパイスが少なかったので市販のカレー粉大さじ5も追加。よく混ぜる。
ちなみにカレー粉は野菜カレーでも使ったインデラ・カレー。
原材料をチェックしてみるといろんなスパイスが入っているが意外にも一番多いのはターメリックなんだな。
これでカレーペーストは完成。
■チキンレッグ&スープカレーを完成させる
トッピングのチキンレッグを作る。圧力鍋に塩胡椒して寝かせておいた鶏ももを並べて、生姜スライスとニンニク2かけ。
スープストックを全体にかぶるくらい入れ火にかけて沸騰したらアクをある程度取り、蓋をして強圧で20分。
圧力をかけ終えて蓋を開けると黄色い鶏油の層が表面を覆っているのでお玉である程度取り除く。
この鶏もも肉を茹でたスープと寸胴のスープストックを足して別鍋で作っておいたカレーペーストに少しづつ加えてヘラで混ぜていく。使うスープの量は3.5リットルくらいかな。カレーペーストが溶けたら茹でた鶏もも肉もここに放り込み弱火にかける。
鶏スープとスパイスが合わさりすごくいい香り。スープカレーっぽくなってきた。
調味料で味を整えていく。
醤油大さじ2。
ナンプラー小さじ3。
ココナッツミルク50ml、粉末バジル適量。
さらに旨味が欲しかったのでイタヤ貝柱をミキサーで粉末状にして投入。
塩で味を整える。あとカレー粉が少ない気がしたので少し足した。
これでスープは完成。
■ターメリックライスを炊く
フライパンで洗った米をバター、粉末ターメリックを軽く炒める。
炊飯機に移して普通のごはんを炊くのと同じ要領で炊く。
水を少し少なめにしてちょい固めに仕上げるのが良いかな。
■トッピングを作る。
ここからは一気にいきます。
ゆで卵。黄身が固まるくらいが良いので8分で。
野菜は適当なサイズに切って揚げる。
ワンタンは雲呑麺の時とおなじレシピで。手一杯だったので友人に包んでもらった。
沸騰したお湯で茹でる。茹で時間は2分。
■仕上げる
ようやくここまで来た・・・
温めたスープカレーを器に入れてチキンレッグ、スープで茹でた人参、ジャガイモ、玉ねぎ(チンして温めておく)、揚げた野菜、雲呑をトッピング。
ターメリックライスをお椀によそって、皿にひっくりかえして盛り付け、味変用のレモンを添えたら完成。
スープを一口・・・うまい。(ここまで材料と手間をかけて不味かったら泣く)
だが、子供でも食べられるよう辛い系スパイスを抑えているので全然辛くない。
そこでレッドペッパーと辛あげをお好みで追加し辛味を調整。
(辛あげは、揚げ玉に一味を振ったもの。詳しくはこちら)
何かすごい見た目になったぞ。
雲呑。ちゅるんと甘い皮にスパイシーなカレーの風味が組み合わさりなんともたまらん。これが食べたかったのよ。作ってよかった。
ごはんを浸してパクリ。うむ・・・おかわり決定。
もも肉はちょっと固かったなー。旨みはあるけどね。
具として入れるならやわらかい若鶏の方がいいかもな。
あらかた食べ終わって飲んでたら、皆が「雲呑だけで食べたい」と言うので、追加で茹でてゆずぽんをかけて出したらこっちの方が好評だった・・・。
うん、酒のツマミにするならこりゃ間違いないね。
今回はやたらと手間がかかったが友人達には喜んでもらえたようでまぁよかったんじゃないでしょうか。
そのうち北海道で本場のやつも体験したいもんです。
ちなみに今回の買い出し時にスーパーでこんなものを発見。
意外にスパイシーでうまい。
お湯を注いで3分とは・・・
今度からはこれでいいかもな・・・。
お粗末様でした。
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