牛頭馬頭

キッチンドランカーのほろ酔いレシピ帖

製麺機で港屋っぽい冷たい肉そばを作った話


虎ノ門に「港屋」という立ち食い蕎麦屋がある。

ここの人気メニュー「冷たい肉そば」は変わり種で、注文をすると丼ぶりに大量の蕎麦と豚肉、ネギ、きざみ海苔、胡麻が溢れんばかりに盛られて出てくる。蕎麦は黒くてゴワゴワっと荒々しいコシの強さがある。食べていて顎が疲れるほど。

このハードな蕎麦を冷たい麺つゆにつけて食べるのだが、その麺つゆもひと癖あってラー油が表面を覆っていてピリッと辛い。醤油の風味が濃くてでしょっぱ目だが卓上に置いてある生卵と天かす(無料)を途中で麺つゆに加えるとこってり感が加わって丁度いい感じのバランスになる。

肉&醤油&油&卵+大盛という野郎の心を掴む要素が詰まった満足な一杯だ。

 

しかしながら異常に量が多いのでその凶暴さから「蕎麦界の二郎」とも呼ばれているらしい。大食いの自分でも普通盛りで腹いっぱいになる。

いろいろと特徴的なので初めて食べる方は一般的なお蕎麦とは別のカテゴリーだと心して行くとよいかも。(ちなみに山形の「冷たい肉そば」ともまた別モノだ)

 

そんな港屋はサラリーマンに人気があり、昼飯時にはいつも店の前には長蛇の列。

自分もたまに食べたくなるのだが、職場からは数駅離れている上に、行列に並ばなければいけないし平日営業のみなのでなかなかチャンスがない。

 

なので自分で作ってみようと思う。

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【レシピ】辛旨ワンタンスープカレー

このところスープカレーにハマっている。
と言っても本場の北海道で食べたことはなく、都内の有名店をいくつかまわった程度の俄かファンだが。

 

食べ歩いて気づいたのはスープカレーってものすごく手間と時間がかかっているなーという事。

時間をかけてスープを取ったり、こだわりのスパイスを揃えてブレンドしたり、トッピングもたくさんの種類が必要だ。(野菜とか)

メニューを見ると1000円を超えることが多く、それまでは「なんか高い」というイメージがあったが、原価や人件費などのコストを考えると妥当かも、と思えるようになった。

 

そんな訳でスープカレーのレシピにも興味が湧いて調べていたら、スープの取り方がラーメン作りと通じるものがあるなぁ、と気付いて自分でも作ってみたくなった。

 

せっかく自作するなら自由に行こう。

まず、トッピングにはワンタンをのせてみたい。

カレー味にワンタンは絶対合うだろう。

 

スープには豚骨やもよく使われるようだが、重くならないよう鶏だけでいいかな。

親鶏でしっかり出汁をとって和だしと合わせてみたい。

丸鶏で買ってもも肉の部分をトッピングにしよう。

 

呑みながらネットを見ていたら親鶏を見つけたのでポチッと。

 

役者は揃った。

 

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【改良版レシピ】1時間で作る煮干し醤油ラーメン~2017早春~

 

去年のある日、仕事からの帰り道。

「煮干しラーメンが食べたい。今すぐ食べたい!」

と思い立ち、作ってみた即興煮干しラーメン

 

まずくはなかったのだけど、しょせんは時間がない中で適当に作ったスープ。

正直に言って煮干しの風味や全体の出汁感が薄っぺらくて満足のいくレベルではなかった。

 

そこで何度か改良を重ねたところ、1時間という制限時間の中でもそれなりのものができるようになった。

今回は改良版としてそのレシピを書いてみようと思う。

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壊れたパスタマシンを修理した話

 

先日、鯛ラーメン作りで1mm幅の麺を切るのに使った激安パスタマシン。

 

 

もともと1.5mmの切刃が欲しくて楽天で3000円程で購入したものだが、内部のギヤが壊れて歯が回らなくなって以来、お蔵入りとなっていた。

壊れかけのレディオならぬパスタマシンだ。

まぁ1.5mm以外の切り刃もあって一応使えることは使えるのだけど・・・

 

というわけで現在自分がメインで使用しているのはその後ヤフオクで見つけた東沢式製麺機

こいつは頑丈でとても気に入っている。

しかし切り刃が選べず2mm幅のいわゆる太麺しか切り出せない。

 

しかし自作ラーメンのバリエーションを増やすためにはやはり1.5mmの麺が必要。

1.5mmは業務用製麺機の「切刃番手」でいうと「20番」の太さでラーメン屋さんでもよく見かける標準的な太さだと思う。(切刃番手-Wikipedia

2mmと1.5mmの違いはたった0.5㎜だがこの差は大きい。

 

新しくパスタマシンを買うという手もあるが・・・

 

妻の稟議を通すのは難しいだろう。

「2mmと1.5mm、たった0.5㎜だがこの差は大きい」

と訴えたところで絶対に妻には理解してもらえない。

 

「はぁ?アナタまた壊すんでしょ?」

とか言われカチンときて夫婦喧嘩に発展する、というシナリオが見える。

 

よし、ならば壊れたパスタマシンを修理してみよう。

 

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野菜だけで作るカレーライス

 

職場の近くにオーガニック系のオシャレなカレー屋がある。

 

何やら有機野菜だけで作るカレーライスを出すらしい。

その店の存在は何年か前から知っていたが入ったことはなかった。

 

だってぶっちゃけ野菜だけでうまいカレー作れるわけないじゃない?

肉とか魚介を入れないなんて、と。

もしエンケンさんやマーシーが認めたとしても俺は認めないと思ってたわけです。

 

しかし最近、気まぐれで入ってみたのです。そのカレー屋に。

んで、メニューから基本ぽい野菜だけで作ったというカレーを注文。

出てきたのはご飯の上にグリルされた野菜が乗ったビジュアル優秀なカレーライス。

カレーソースは野菜ペーストをベースに作ったと思われるもの。

で、一口食ってみたら。

 

 

めちゃくちゃうまい!

 

 

色んな野菜の重層的な甘みにスパイスと辛さが絶妙なバランスで絡んで美味しい。

 

このカレーソース、本当に野菜だけか!?

ちょっと感動した。

気付いたらペロリです。

 

でも、野菜だけでここまで重厚な旨味が出せるとはにわかに信じられなかったので自分で作ってみることにした。

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雲呑麺を作った話

 

雲呑(ワンタン)が好きだ。

 

ラーメン屋のメニューに雲呑麺を見つけるとついつい注文してしまう。

 

最近食べて美味しかったのは目黒の支那そば「かづ屋」のワンタンメン。

中にたくさん具が詰まっていて皮もプルプルでしっかりとした食感があって良かった。

  

具があまり入っていない皮ばっかりのふにゃ~とした柔らかいタイプも好きだ。

こういうタイプはレンゲですくって口に運ぶとすぐにとろけ、まさに「雲を呑んでいる」という感じがして幸せになれる。

 

一口に「雲呑」と言っても店によって色々特徴があって面白い。 

 

そういえば餃子は自分でよく作るけど「雲呑」は作ったことがないなー、と気付いたのでラーメンと一緒に作ってみることにした。

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3時間で作る鯛ラーメン

明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

さて、正月休み空けからのもて余し気味の三連休初日。

ぼんやりTVを見てたら錦糸町のとある魚介系ラーメン屋の紹介をしていた。

最近とても人気があるらしく店の前には長い行列。

鯛から出汁をとっているというスープはじんわり優しい系で確かにうまそうだ。

 

うーむ、鯛ラーメンが食べたい。

年末からの暴飲暴食がたたって不調気味のお腹にも良さそうだ。  

でもあの行列には並ぶのはちと厳しいな・・・

 

それなら自分で作ってみよかと。

暇だし、正月だし、めで鯛ということで。

 

スープは鯛のお頭からダシをとろう。安いし。

麺は細めが良いだろなー。

 

なんて考えながら子供をプールに連れてったりと用事を片付けて買い物して帰宅したのは夕方5時。

あれま、もうこんな時間か。

ゆっくりスープ炊いてたら晩飯に間に合わないぞ。

 

さくっと時短モードで作ろう。

目標3時間以内で完成させたい。

 

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インスパイア系家二郎『三里眼』を作った話

 

「二郎」と呼ばれる豪快なラーメン屋をご存知だろうか。

 

「ニンニクマシマシ」という言葉でピンと来る方もいるかもしれない。

山盛りの野菜とニンニク、豚、それに麺の量が異常に多いのが特徴で、濃厚な豚のエキスが溶け込んだスープは中毒性が高く一度ハマると定期的に食べたくなる。

 

自分も時々無性に行きたくなるが残念ながら近所には二郎の店舗がなく頻繁には行けない。

 

しかし最近は「インスパイア系」と呼ばれる二郎を模したラーメンを出す店も多い。

このインスパイア系も店によって少しづつ味が異なっていて面白い。

その中でもとりわけ東北沢にある千里眼』は別格な美味さだと思う。

乳化したトロンとした濃厚スープに独自の極太麺(最近自家製麺に変わったらしい)が絡む最高の一杯だ。

 

自分の知り合いにもここのラーメンのファンは多い。

そんな友人が集まる忘年会にお呼ばれしたので友人宅の台所を借りて自作ラーメンを振る舞うことになった。

 

よし、せっかくなので『千里眼』をイメージしたラーメンを作ってみよう。 

さて、どこまで本物に近づけられるか。

 

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禁煙の記録 - たばこをやめて太り、ランニングで少しやせた話

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前から時々書いてる「たばこをやめてから」シリーズ(?)。 

今回は禁煙をはじめて約1年半たった現在の状況を書こうと思う。

以前の記事はこちらから↓

たばこをやめて150日たったので経過をまとめてみる。

たばこをやめて1年たったので経過をまとめてみる 

 今回はこの続きの第3話。

(レシピのハナシでなくてすみません)

 

■■■

 

禁煙後1年でそれまで60kg前後だった体重が70kg近くにまで増えた。

 

原因は分かっている。ズバリ食べ過ぎと呑みすぎだ。

 

タバコをやめてから食の楽しみに目覚めてしまい、禁煙で浮いた小遣いを人気のグルメ店巡りで費やすようになった。

もともと食べるのは好きで比較的大食いだったが禁煙後は明らかにカロリー摂取量が増えた。

 

ランチはそれまで立ち食い蕎麦やコンビニおにぎりなどが多かったが、ラーメンや中華料理屋で大盛でオーダーするようになった。

 

夜は夜で妻が作った晩飯をがっつり食べる。

妻は揚げ物が好きで「あー、天かすの天ぷらが食べたい」と言ってのける猛者だ。

そんな彼女の作る手料理は美味しいが総じてカロリーが高め。

夫のポッチャリ化をさらに加速させる。

 

「おいしいものは脂肪と糖でできている」というけれど、その通りだなあ。

やっぱ二郎ってうまいなあ。でも最近ほぼ毎日ラーメン食べてる気がするなあ。

 

なーんて感じで制限なしの自堕落な食生活を送っていた結果、あちこちに贅肉が付き、半年ぶりに会った知り合いに「あれ、太りました?」と半笑いで指摘された。

ちょっと前までは「若い頃と体形変わらないよねー」なんて言われていたのに。

写真に映る自分の腹を見ても明らかにぽっこりして存在感がでてきた。

 

ショック。

 

このままではメタボ街道まっしぐらだ。

どげんかせんといかん。


ただ食生活を制限するようなダイエットはしたくない。


残された道は・・・

 

走るしかない。

 

ということで今年(2016年)の5月からランニングを始めた。

 

前置きが長くなったが、その後5カ月でどう変わったか。

そのあたりの話を書いてみる。

 

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